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楽器とデザインコンセプトという話

パワーコンテンツジャパン株式会社のオフィスには、楽器がたくさん置いてあります。ここにも、コンセプトという概念が関わってきています。

きっかけはアメリカ

弊社が「コンセプト経営」を打ち出したのは2013年のことでした。この年にアメリカに行きましたが、アメリカではコンセプトを持っているお店に数多く出会いました。そこで、「会社もコンセプトを持つべきだ」と感じたのがきっかけです。

よく例に出すのが、アメリカにある「True Food Kitchen」。そこはオーガニックの食材を扱うお店です。メニューにはあまり統一感がなくて、ピザもあれば麺類もあるし、ハンバーガーもある。でも全て食材はオーガニックを使っています。ドリンクもそうです。

メニューだけでなく、スタッフにもそのコンセプトは適用されていました。制服は全てオーガニックコットンで、メイクもナチュラル。そもそもコンセプトというのは、商品に使うことが多いものでした。ですがこういった経験を経て、事業にもコンセプトがあるといいのではという発想に行き着きます。

事業にコンセプトを持たせる

弊社では、たくさんの事業にコンセプトを作ってきました。天才塾やLEGALMAGICはもちろんそうですし、過去に企画した「ゲリライングリッシュ」や「経営組織アカデミー」なんかもそうです。

このやり方と共通していると感じるのが、株式会社リクルートホールディングスです。リクルートは会社としての本体のほかに、じゃらんやケイコとマナブ、ゼクシィといったような媒体としてのコンセプトをたくさん持っています。

リクルートの場合は基本的にマッチング事業ですが、パワーコンテンツジャパン株式会社の場合は事業そのものにコンセプトを作ってきました。そしてさらにスケールをもうひとつ上げて、会社そのものにコンセプトを持たせたら面白いんじゃないか、というのが、そもそものコンセプト経営の発想です。

経営コンセプトから、働き方のコンセプトへ

経営コンセプトについて広めたいと思ってはじめたのがC3というセミナーでした。C3をはじめて3年後あたりから、ソニーのOBの方とお会いする機会がとても多くなります。

いろんな方を取材してたくさんのお話を聞かせていただく中で、「働き方にもコンセプトを持つべきなんじゃないか」というところにたどり着きました。これはとても幸運だったと今でも思っています。だからこそ、今のパワーコンテンツジャパン株式会社の働き方ができているからです。

ここまできて、「良い会社にするには、会社のコンセプトと働き方のコンセプトを決めるべきだ」という結論にたどりつきました。

働き方のコンセプトには、働き方と基準という2つがあります。そもそも会社が伝えたいメッセージがある。そしてそれを体現する働き方があって、社員が物事を判断するときに使う基準というものがある、という考え方です。

デザインコンセプトまであるといい

ここで冒頭の楽器の話に戻りましょう。そもそも、弊社にどうして楽器がたくさん置いてあるのかというと、これもコンセプトです。ワーキングコンセプトと事業コンセプトのほかにも、もう一つ会社が決めておいた方がいいコンセプトがあるんです。

必ずしも決めなければならないものではないけれど、あると締まる。それがデザインコンセプトです。デザインコンセプトが決められると、さらにグレードが増します。つまり、ワーキングコンセプトと事業コンセプトの2つが決まっているのにデザインコンセプトが決まっていないと、出る商品がちぐはぐになるんです。

ホームページもそうですし、パンフレットもそう。デザインコンセプトが決まっていると、「その会社っぽさ」が出ます。おそらく弊社で働いてるスタッフは、このあたりのことはよくわかるでしょう。「うちっぽさ」というのは、働き方や商品、企画やデザインの全てにあります。

弊社のデザインコンセプトは「コンテンツライフ」です。「好きなものに囲まれて仕事をしよう」というコンセプトなので、自分のデスクの上に何を置いても自由です。ただ、デザインコンセプトに関して自由すぎると収拾がつかなくなりますから、大枠は経営者が決めたほうがいいでしょう。

横須賀 輝尚

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