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画一的な評価制度によって給与額が決まることへの違和感

プラスの評価は嬉しくても、マイナスの評価を受けるとやる気は出ません。評価が下がったのに「来年も頑張ろう」なんて思えるのは、一部の限られた人です。ネガティブなことを言われると人はやる気をなくします。でも評価制度の多くが減点方式です。

評価制度は給与額と連動していて、高い評価を得るとクラスが上がり、その結果として給与が上がる仕組みになっています。一般的に、給与額の決定には公平さや適切な評価が大事だといわれますが、私はそこにも疑問を感じています。そんなに数学的な話なのかなと。

例えば、毎日笑顔で会社に来てくれるというのは加点要素ですが、数値化はできません。そうすると、給与額を決めるときに数値化してシステム的に評価するということがそもそも不可能です。だとしたら、必要なのは評価制度ではなくて、一対一で丁寧に話すことなんじゃないでしょうか。

給与額は一人一人と話しながら決めていく

例えば、それまでの実績ではなく、期待を含めて給与額を決めることがあります。本当に公平な評価をしなければいけないなら、これは公平ではないことになります。

ですが、経営陣の期待を給与額に反映するのは悪いことではないと私は思っています。人って優遇されたり、ひいきされたりするのが好きな生き物です。極端に不公平になるのは良くないにしても、この人はこの部分を人よりも多く評価しよう、あの人はあの部分をより多く評価しようというホラクラシー的な揺らぎは否定しません。

それから、交渉力がある人が給与額も高くなるという現象についてもよく見聞きしますが、それは単に裁量権を持つ経営者やマネージャーの交渉力不足だと私は考えています。マネージャーのレベルが低いから、そんなことで給与を上げてしまうんです。そうならないためには、マネージャーを育てるしかありません。

人はプラスの評価を受けてモチベーションが上がるものです。それなのに、減点方式の評価制度で給与額を算定するのは少し違うと考えています。評価制度よりも、社員と経営者が一対一で丁寧に話すこと。そしてそれぞれの人に合った給与額を決める事が大事だと思っています。

横須賀輝尚

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