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オフィスの飾りつけにみる温度感

パワーコンテンツジャパン株式会社では、ハロウィーンやクリスマスのイベントや季節に合わせて飾り付けをします。

といっても本格的なものではなくて、100円ショップや通販で買えるレベルの装飾品で社内を彩ろうという温度感です。これも一つの社風が表れるところです。

社風は至るところに表れる

社内の飾り付けは、「無駄を恐れない」という社風を象徴しています。社内では雑談奨励、私語奨励と言っていて、例えば会議でも私が率先して脱線して雑談をしているようなところもあります。それを許容しているのは、雑談の中でアイデアが出たりすることがよくあるから。ゆるみを許していると言ってもいいかもしれません。

張り詰めた糸がすぐ切れてしまうように、ゆるみがあった方がいろんなことができる気がします。逆にこれが義務になってしまうと、途端につまらなくなります。「10月なったからハロウィーンの準備をしてください。何月何日までが納期です」なんて、考えただけで嫌ですよね。

それよりは、ハロウィーンまでに飾り付けが終わらなくて来年またちゃんとしよう、という方がうちには合っている気がします。

根底にあるのはデザインコンセプト

根底にあるのは、コンセプト経営のひとつであるデザインコンセプトです。弊社はコンテンツライフといって「好きなものに囲まれて仕事をする」というコンセプトを打ち出しています。

飾り付けが好きな人がいいなと思うものを選んで社内に置いていますが、その過程で社員同士の会話が増えて、コミュニケーションがさらに深まっている気がします。

人って、新しいものが好きだしルーティンになればなるほど飽きます。でも仕事ではどうしても変わらない業務が出てきます。特に長く経営が続くほどそうで、例えば経理や総務によくある月次締めや給与計算、経費の振り込みなんかも定型業務の一つです。

仕事そのものが変わらないなら、環境を楽しむしかないわけです。有名なのが、アメリカで一番愛されているといわれるサウスウエスト航空です。

「破天荒!!サウスウエスト航空 驚愕の経営」という本も出ていますが、サウスウエスト航空は時間厳守がモットーで従業員の離職率が極めて低い会社です。LCCと呼ばれる格安航空会社ですが、あの911のテロの時も唯一赤字になりませんでした。

そのサウスウエスト航空の経理部も、装飾だらけらしいです。「ビジネスを楽しむ」という社風なので、それをとがめる人もいません。こういうことをやるかどうかは、会社の温度感やカラーを統一するためには役立つと思っています。

例えば先ほどのハロウィーンの装飾の話でも、社内に否定的な人がいたら温度感にギャップが出てしまって、かえって雰囲気が悪くなります。

余白は大事である

最近思うのが、表現するにはスペースが必要だということです。

パワーコンテンツジャパン株式会社は四谷にありますが、四谷に移転する前は代々木にオフィスを構えていました。今は100㎡以上ありますが、代々木のオフィスは狭かったので、好きなものを会社に持ち込むといっても、コルクボードに自分の好きなものをピンで貼ったりするくらいしかできませんでした。

今のように観葉植物もなければポスターを貼ったりもしておらず、装飾はほとんど無いに等しかったと思います。今の広さだからこそ、ある程度できるようになったというのが大きな要素です。

他の面から見ても、会社は広い方がいいと思っています。よく「ちょっとアイデアが思いつかないので喫茶店で考えてきます」といって社員が外出する会社があります。もちろん否定はしませんが、外に行くのは社内に考えられる場所がないからです。

弊社では、基本的に話し合ってブレストをしてアイデアを出していきます。だから、環境よりも誰と話すかが大事です。これも、やはり広いからできることかもしれません。

文化的なものの始まり方は、社長が強制性を持ってやるかボトムアップで社員から上がってくるかのどちらかです。統制は必要ですが、売上に極端に影響せずかつ楽しめるものなら、社員から上がってくるのが一番いいと思います。意味なんかないことがたくさんあってもいいんです。

社内の飾り付けに限ったことではありませんが、一番気をつけたいのは、気持ちも行動も非参加者をなるべく出さないこと。興味がなくても手伝うか、手伝わなくても関心を示すか、少なくとも全員がどちらかであることが必要です。

関心もない、何も手伝わない社員がいるのは、率先して動いている社員にとっても関心がない社員にとってもよくない影響しか及ぼしません。ぜひ参考にしてみてください。

横須賀輝尚

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